カルシウム(Ca)
≪体への作用≫
カルシウムは、運動会の白線引きに使われる消石灰や貝殻、魚の骨などで身近な存在ですが、なんと日本人の6割が摂取不足というデータがあるほど問題のミネラルです。
カルシウムは体の中で体重の2%ほどを占めます。その99%が骨や歯に、1%ほどが脳や血液、筋肉、臓器などにあります。骨や歯には、カルシウム以外のミネラルも多く存在します。リンは全体の80%、マグネシウムとモリブデンは60%というぐあいで、これらは微量元素の貯蔵庫になっているのです。
貯蔵庫の役割は、組織や臓器のミネラル不足を起こしたときにここから補給し、機能不全を防ぐことにあります。ホメオスターシス作用といわれ、恒常性の維持が目的です。脳や血液中のカルシウムはきわめて微量なのですが、神経伝達や筋肉収縮、細胞増殖、インスリン分泌、血液凝固など重要な作用にかかわるので、その濃度を一定に保つ必要があるのです。
しかし、カルシウムを供出した後の貯蔵庫はスカスカになってしまいます。カルシウム不足が続けば、骨がもろくなり、骨軟化症か骨粗しょう症になります。カルシウムが不足するとイライラしたり、情緒不安定になるといわれますが、これに疑問を投げかける見方もあります。ホメオスターシス作用が働いていれば、脳や中枢神経のカルシウム濃度は常に一定に保たれているからです。事の真偽は別にして、カルシウム不足が神経系にまで影響するのはよほどのことだと私も考えます。
≪体に不足した場合≫
成長が悪くなり骨や歯が弱くなって、骨折しやくすなったり歯が虫歯になりやすくなったり抜けたりします。また、イライラしたり怒りっぽくなったりと言われていますが、この件については真偽は今のところ、はっきりしません。
≪体にとりすぎた場合≫
泌尿器系の結石(腎臓結石や尿管結石)などの症状を起こすことがあります。
≪1日所要量≫
- 成人男性:600~700㎎
- 成人女性:600㎎
- 妊婦:900㎎
- 授乳婦:1100㎎
カルシウム不足は骨がもろくなる! 日本では、1日所要量を満たしていない人が多いといわれています。血液中のカルシウム濃度は常に一定に保たれています。骨の全重量の3分の2はミネラルからできていて骨の細胞は破骨細胞によって壊されカルシウムを血液中に放出し、造骨細胞によって骨の再生が行われということを繰り返しています。 カルシウムの摂取量が不足すると、血液中のカルシウム濃度を一定に保つために骨に蓄えられたカルシウムが血液中に移動しますが、その移動が度重なると、新しく作られる骨の強度が弱くなります。骨粗しょう症とはカルシウム不足から骨がすかすかの状態になった状態を言います。 カルシウム摂取で留意したいのは、他の栄養成分との関係です。カルシウムが小腸で吸収されたり、骨から溶出したり、腎臓で再吸収されるとき、活性型ビタミンDが反応を助けています。ビタミンDが不足したり、過剰だったりすると、体内のカルシウム量が敏感に影響されるので両者のバランスが大切だといえます。 |
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≪カルシウムの効果試験等≫
「中枢神経系は重要な組織であるから、特に工場制を保つ能力が高く、情緒をつかさどる脳のカルシウム濃度が容易に減少するとは考えられない」京都大学糸川名誉教授談
糸川嘉則:最新ミネラル栄養学,健康産業新聞社 2000

